京都からかや 主人 荒谷 眞一

デザインスクール講師と
平安時代に遡る和菓子屋の2足の草鞋を履く


外観は立派な京町家ですが、一歩中にはいると、どことなく懐かしい店構えです。客を迎えてくれるのは、長髪のアーティストのような風貌の店主。平安時代から伝わる伝統和菓子を現代風にアレンジした「からか」の製造・販売をしている。奥様のデザインする可愛らしい小物と微妙に調和がとれている。

デザインスクール講師が和菓子屋?

母親の生家が平安時代に起源を持つ和菓子の店で、小さい頃からその和菓子に馴染みを持ち、製造などを手伝う。しかし、生来、文章を書くのが好きで、大学卒業後、京都のデザイン制作事務所に勤務し27才でコピーライターとなる。その後、プランナーの仕事を経てフリーに。一方、人を教えることにも関心があり、43才の時に、京都芸術デザイン専門学校の講師募集応募し、ビジュアルデザインコース等の専任講師となり、13年間勤務。3年前に非常勤となり、一週間に1,2回、講義を行っている。時を同じく3年前に母親の生家の当主が死亡し、伝統和菓子の製法を後生に残すべく、新たな店舗の開業を目指すこととなり、今日に至る。

新大宮商店街で超スピード開店

当初は、店ではなく工房を検討していたが、2017年11月にフラットの担当者にこの店を紹介され、即座に契約することとした。1週間後には、京都市の新規開業の資金助成に申請し、翌年1月に改修工事に着手。3月末に竣工し、4月11日に開店というスピード開業であった。普段の店主の穏やかな言動と異なる電光石火の決断と行動であった。

平安時代の伝統を継ぐ新商品「からか」と店舗

基本となる生地の製法は継承しつつ、その意匠は大きく異なる。さらに、新たな風味も加えて、プレーン、ピーナッツ、ココナッツ、アーモンドの4種類のラインアップとしている。新しい軽い風味は、お子様にも好評とのこと。パッケージデザインは、同じくデザイナーである奥様が担当され、明治・大正のレトロなモチーフをデザインしている。さらに、店内には奥様デザインのグッズや主人が収集したアジアのグッズも展示販売される。レトロでモダンでエスニックな風情が楽しい。

口コミで広がる素朴な伝統菓子

大量生産が出来ないので、卸や通販は難しい。法事やお使い物などの進物品の店売りをメインに考えており、口コミで徐々に広がっている。海外の方にもハンドメイドが評価され、ツアーコンの依頼で見学受け入れをしていく。伝統和菓子ということを知らなくても、子供が美味しいと言って買いに来ていただくと嬉しい。普段使いの軽さのあるお菓子として成長させたい。

店名

京都からかや

名前

主人 荒谷 眞一

住所

京都市北区紫竹西高縄町1番地

電話番号

075-205-0940

営業時間

11:00~16:00

定休日

火、金、日祝 定休

webサイト

https://kyoto-karakaya.wixsite.com/home

その他


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